2018/09/25

平成30年9月25日(火) 『主張』

一昨日、昨日の二日間は、内子町八日市護国重要伝統的建造物群保存地区にて『八日市町並み観月会』が催されました。











内子の町並みと言えば、私も生まれ育ち、生活の中で通ることはしばしばで、3年間通った内子高等学校時代はマラソン大会コース、また3年間通った内子中学校は町並み保存地区にありましたので、当然の日々の風景であり、当然の通学路でしたから地元の子供たちにとっては珍しくは無かったのですが、私が内子を離れ、松山に住み始めてからの数年後が経った今ではありますが、遅ればせながらもようやく観月会の魅力に気付き雰囲気に魅せられてからは毎年足を運ばさせていただいております。









しかし、今年は下の子供が風邪気味だったこともあり、また楽しみにしていた子供たちでもありましたので、残念に感じながらも行くことが出来ませんでしたが、連休も重なり、一昨日の晩は天気の方も良かったということで、良きお月見日和となったのではないでしょうか。












また、町並みと言えば、更に私にとっては思い出深いこともありまして、というのも町並み地区にある内子中学校では日頃の美術の授業にて町並みの建物を描いたり、年に一度、町並みを描く展覧会が行われていたのですが、私が中学生の時に生まれて初めてのまともな評価をいただきまして、その際、描いた建物は強く主張することのない全壁面が黄漆喰のシンプルでオーソドックスな建物でした。












他の同級生たちは凹凸のある華麗な建物を描かれていた人が多かったように記憶していますが、なぜか当時の私の目に惹き付けられたのは上芳我邸の続きにあった黄漆喰の大壁の建物を画用紙の真ん中へと配した町並み風景。












奇特な感覚の絵に珍しさがあったのか、なぜか良き評価をいただくことが出来まして、町並みに行くとその当時の不思議な感覚が少しだけ蘇ってくるのです。(苦笑)












さて、話変わりまして、先日、良き建築と出会いました。









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西予市宇和町の山中、法華津峠に聳え立つ建物。











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故・松村正恒氏設計の建物でした。











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築約60年というコンクリートの建築物で、面白く感じたのは当時には無いその独創性。













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山の上に立つ建築物ながらも『船』のイメージを表わしているのかどうかは分かりませんが、建物の形は海へ向かってアール形状となっており、屋上はあたかも船首楼甲板のよう。












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また、単純に山の上に立っている展望台という建築物だけということでもなく、建物が斜面へ向かって飛び出していて、あたかも山に横付けされているようで、まるで、山頂に辿り着いた船みたい。















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60年という月日を経て周りの木々も成長し、出来た当時と景色や雰囲気も変わっているのかもしれませんが、全体配置のバランスの良さと眺望の良さを確保しており、無機質な建物ながらも空間を上手く演出することで、“個性”ある“独創性”の満ちた展望台のようにも感じさせられました。












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そして、木々の立ち並ぶ丘の高低差と建物配置やベンチまでの関係も吟味されていたのか、石碑のある岸壁までのアプローチの絶妙なシチュエーションが創り上げられ見事に表現されていたように感じました。











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緑の木々に囲まれ、綺麗な宇和海を一望が出来、清々しい空気に包まれたその峠の天辺に立つ展望台は建物自身が主張することもなく、自然へと溶け込んでいるような建造物でしたが、その空間はとても穏やかで居心地良く、1時間半ほどの滞在時間ではありましたが、心身共にリフレッシュさせられる時がゆっくりと過ぎ去っていきました。













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実は、この次に向かった先は、先日お伝えしました森の中の喫茶店『こけむしろ』さんでしたから、この日は松山では残暑の感じる蒸し暑い一日だったかもしれませんが、一日中、澄んだ空気感の漂う南予の森から森へと駆け抜け、本当にゆったり感を満喫できたのでした。














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